秋になると栗がスーパーに出回るようになりますね。
筆者は栗と縁があるようで、毎年いろんな人から栗を頂くことがあります。
栗のホクホクした食感が極めて美味な炊き込みご飯にしようかな~。
それとも甘露煮にしようかな~。
なんてワクワクしながら皮をむくと・・・ぎょぎょぎょ!?
栗の中に虫がいた~~!
なんていう騒ぎを毎年繰り返しています。
栗に虫が開けた穴などなかったのに、中にいることも(゜ロ゜)ギョェ
さすがに毎年のできごとなので慣れてきましたが、やはり気持ち悪い存在ですよね。
でも、そもそもあの虫ってなんなのでしょうか?実はその正体を知りません。
毎年出会うのに名前も知らないのでは、なんとなく申し訳ないので、しっかりと調べてみました!
栗には、こんな虫がいるかも!?
調べてみたところ、どうやら栗の実の中にいる虫は2種類いるようですね。
ずっと1種類だと思っていました(^^;)
では早速、あの割った瞬間に人を不愉快にする(?)虫たちをご紹介しましょうヽ(*’-^*)
- クリミガ
- クリシギゾウムシ
どちらにもクリ(栗)という名前が付く虫なのですね。
クリミガは蛾、クリシギゾウムシはゾウムシで、その幼虫が栗の実の中にいます。
栗の実以外にも、葉は色んな種類の蛾や甲虫などの害虫、幹にはカミキリムシなどがつくようですね。
皆さん美味しくて良い植物をご存知なようです。
葉や幹などはともかく、栗の実に虫がつかれると本当にわかりづらいですよね。
穴が開いていないのに、中にいることも多々あって外見での判断ができません。
あれってどうやって栗の実の中に虫が入るのでしょうか?
あのトゲトゲをどう掻い潜っているのですか?(。-`ω-)ンー
クリシギゾウムシの場合
栗の実の被害の多くは、このクリシギゾウムシによるものと言われています。
クリシギゾウムシは9月から10月中に、栗の渋皮と栗自体の皮の間に非常に小さな穴をあけて産卵をします。
ご丁寧にも1個ずつ産卵するようです。
この卵が10月上旬位に孵化をして、いわゆる芋虫が栗の実を食べて成長します。
栗の実の滞在期間は約2週間で、今度は幼虫が栗の皮に穴をあけて脱出。
我々人間が見つける穴とは、もう脱出した後だという事ですね。
栗の実から離れた幼虫は土の中で冬を越し、2~3年の時を経て成虫となります。
クリミガの場合
クリミガの成虫は、8月から9月にかけて羽化し、羽化した後すぐに栗の葉などに産卵をします。
孵化した幼虫はすぐに栗の実の中に入りこみ、栗の実を食べ始めます。
そして、10月下旬ころに栗の実に穴をあけて脱出します。
クリシギゾウムシは、栗の皮に穴をあけたのに対し、クリミガは幼虫自ら皮を食い破るようです。なんという意欲^^
クリミガは、栗の実の底の色が少し淡い部分と、鬼皮の濃い茶色の部分の間に、穴をあけて脱出するのに対し、クリシギゾウムシは鬼皮にダイレクトに穴をあけて脱出します。
虫によって違いがあるのですね。
今までで、なんの幼虫が栗の中にいたのかを知ることができそうですね。
虫がついている栗の処理の仕方は?
虫は嫌!
という方がほとんどだと思いますが、栗は自然に育てられているものが多く、スーパーではなく栗拾いなどで入手した栗のほとんどに虫がついている、もしくは虫が産卵している状態でしょう。
ちなみに、スーパーなどで売られている栗のほとんどが、燻蒸処理と言ってバルサンのようにして虫を駆除する方法がとられております。
確かに虫は見かけないのですが、風味は落ちるそう。
やっぱり天然ものの栗が美味しいのでしょうね。何と言ったって虫がいるくらいですから・・・。
でも虫が食べてしまった栗は食べられませんよね。
そこで虫(もしくは卵)がついている栗の、虫が活動しないようにする処理の仕方をご紹介しましょう!
卵さえ孵らなければ大丈夫!
<用意するもの>
- 栗 1㎏
- 水 2L
- 穴をあけたビニール袋
- 鍋
- 温度計
1)鍋に水を入れ、火にかけ80度のお湯をつくる。
2)お湯が80度を超えないように気を付けながら栗を投入。
3)火を弱め、1分煮る。
この時、水温が80度を超えないようにしてくださいね。
4)水を切り、陰干しをする。
陰干しは栗の表面が乾く程度でOK。
5)穴をあけたビニール袋に入れて、冷蔵庫(チルド)で1週間~1か月保存が可能。
加熱することで虫が活動しなくなるのですね!
温度と時間は厳守がコツだそうです。
1)栗を袋などに入れずに2日間程度保存。
2)その後袋に入れ0度(チルド)で5週間低温処理をして甘みをひきだす。
3)②を冷凍する。
※解凍は凍ったまま圧力鍋で沸騰後10~15分蒸して自然に圧を抜けばOKだそうです。
意外と簡単ですね!
虫がいる栗の見分け方
それでも虫嫌いな方は、栗の中に虫がいるかどうかが気になりますよね。
筆者は昔、シマリスを飼っていて、栗の中にいる虫はリスのご飯となっていました。
なのでそこまで注意せずに、穴が開いていないものはとりあえず全部割ってました。
そういえば虫がいる栗の見分け方を知らないかも・・・というわけでこちらも調べてみましたo(^-^)o
- 栗の座の部分周辺に粉が吹いている
- 栗に穴があいている(虫が脱出後であることがほとんど。当然食べられています)
- 水につけて浮いたもの
このチェックを通過したものは、虫が孵化して活動できないようにするための処理を行ってくださいとの事。
なるほど、勉強になりますね φ(.. ) メモメモ
栗についた虫が活動するのを防ぎ、なおかつ美味しく保存する方法をご紹介しました。
次に気になるのは栗の栄養素ですよね。
どんな栄養素があって、どんな効能が考えられるのでしょうか?
合わせてご紹介しましょう!
栗の栄養素と効能は?
栗はお菓子に近い魅力がありますよね。
甘栗なんて食べだしたら止まりません。
実は、栗は日本だけではなく外国でも昔から愛されている実で、縄文時代からもその豊富な栄養素で貴重な食材として扱われてきました。
- 炭水化物
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ナイアシン
- ビタミンC
- カリウム
- 亜鉛
栗には炭水化物が豊富に含まれていて、とても良いエネルギー源になります。
また、糖の代謝を補助するビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシンも含有しているので、効率の良いエネルギー補給ができます。
また、デンプンも多く含まれており、デンプンがビタミンCを包んでいるので、じゃがいもと同様加熱してもビタミンCが壊れにくいといわれています。
- エネルギー補給
- 高血圧予防
- (渋皮も食べたとき)老化防止、ガン予防
実は、渋皮ごと食べたほうが体には良いそうです!
渋皮に含まれているタンニンに抗酸化作用があるので美容を気にしたい女子にもおすすめです!
栗の剥き方は?
2)座を上にして、座と鬼皮の部分から栗の頭に向かって、鬼皮をむきます。この時切り出しという道具を使うと良いそうです!最後に座をむきます。
3)渋皮をむき、水に放つ。
正直一番大変なのは3の渋皮ではないでしょうか。
上手くむくには慣れが必要です。
筆者も渋皮の剥き方はかなり下手です・・(´・ω・`;)
でもこんな情報を見つけましたので一緒にご紹介します。
鬼皮と座をむいた栗をフライパンで煎ったり、ガス火の上にのせた網などで渋皮を焦がし、乾いた布でふくと・・・あら不思議!
渋皮がきれいにはがれるそうです!
これなら楽にきれいに剥けそうですね!筆者も試してみます!
まとめ
いかがでしたか?
栗を嫌う人ってあんまりいないと思いますが、虫がいると思うと処理が億劫になってしまうのが人の心ですよね。
でも今回ご紹介した、虫が活動できない方法で保存すると、問題なく栗を食べることができますし、保存の仕方によってはとても美味しくなります。
秋の味覚、栗をぜひ楽しんでくださいね!
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