母の日にカーネーションを贈る由来は?日本への伝わり方は?
毎年5月になると、デパートで母の日の広告を見たり、お花屋さんにはカーネーションの花が店頭に並びます。
毎年なんとなく母の日には、カーネーションでしょう!と思っていましたが。
どうしてカーネーションを贈るようになったのでしょう?
そして、日本へどのように伝わったのかも見てみましょう。
↓ ゾウもカーネーション?すごいです!(*・∀-)☆
どうぞ、しばらくの間、おつきあいして下さいね♪
母の日の由来はなに?
母の日は、日頃の母の苦労に感謝し労わる日です。
とても優しい気持ちになれる母の日ですが、母の日の由来はいったいどのようなものでしょうか?
歴史をたどると二つの起源があることがわかります。
(1) アイルランドとイギリスの起源
アイルランドとイギリスでは母の日を「マザリングサンデイ」と言います。
キリスト教歴のレント期間の第4日曜日、つまり復活祭の3週間前に行われます。
この日はシムネルケーキを食べ、カーネーションではなくラッパズイセンを贈る風習があります。
元々はヨーロッパでの、母教会に感謝をする行事でしたが、1800年頃にイギリスで母に感謝する日となりそれが定着したようです。
(2) アメリカの起源
南北戦争中、敵味方関係なく負傷兵の衛生面を助ける「母の仕事の日」と称した活動をする女性たちがいました。
その女性たちを結束させていたのはアン・ジャービスという女性でした。
結局、この活動が普及することはなかったものの、ジャービスの死後、その娘のアンナが亡き母を偲び追悼式を開き、その際にジャービスがとても好きだった白いカーネーションを贈りました。
娘アンナの母に対する想いに感銘を受けた人々は、母に対する感謝の気持ちの重要性に気が付き始めます。
そしてアンナは母の日を祝日にする活動をつづけ、1914年に5月の第2日曜日が母の日と制定され、そしてついに国民の祝日となりました。
母の日は、単純にジャービスへの感謝の気持ちを持つ日ではなく、母ジャービスがすべての人々に愛情を注いだように、すべての母親の社会に対する貢献を讃えるための日、という意味があります。
日本ではこのアメリカの起源が取り入れられ、定着したものと言われています。
日本ではいつから?
最初に日本で母の日が行われたのは、明治時代の後期と言われています。
1915年に当時の青山学院教授であったアレクサンダー女史がこの母の日を紹介し、キリスト教会や日曜学校にてお祝いの行事が開催されるようになりました。
その頃の母の日は、ささやかに行われていましたが、この行事を全国に広める動きを森永製菓が加わり大きなイベントを開催したことによって「母の日」は全国に広がり、少しずつ定着して現在に至ります。
なぜカーネーションなの?
母の日というと思い浮かべるのが赤いカーネーションだと思います。
とても華やかで綺麗ですよね。
でもなぜカーネーションなのでしょうか?
カーネーションを贈る理由は、前述したとおり、アメリカの南北戦争で貢献をしたジャービスが好んでいたカーネーションの花を、娘のアンナが捧げたことが起源とされています。
カーネーションはキリスト教徒深く関わりがあるといわれています。
聖母マリアが、十字架を背負ったキリストを見送った際流した涙の跡に、そしてキリストが復活した際にカーネーションが咲いたと言われ、厳格なキリスト教徒だったジャービスはこの花を好んでいたそうです。
こういった理由から、アンナは母に捧げる花にカーネーションを選んだのですね。
「母の日」の祝日が制定されて、この行事が日本に伝わり、日本でも母の日にはカーネーションを贈るようになったというわけです。
赤と白のカーネーションの色の由来は?
ですがアンナが捧げた花は白いカーネーションだったはず。
なぜ現在は赤いカーネーションを贈るのでしょうか?
ここにもアンナが行った追悼式での1シーンが深くかかわってきます。
アンナが母親の追悼式で捧げた花は白いカーネーションでした。
この白いカーネーションは、参加者に渡し胸に着けていたようですが、次第に母親が存命の場合には赤色を、亡くなっている場合には白いカーネーションを着けるようになったのです。
これは参加者が勝手に決めたわけではなく、アンナの提案だったそうです。
この風習が時の流れを経て、母親に赤いカーネーションを贈るという風習に変わったのです。
最後に
母の日は、アメリカの「母の仕事の日」の活動を行っていた、アン・ジャービスを偲び追悼式を開いた、娘のアンナが母の日を祝日にする活動をつづけて、1914年に5月の第2日曜日が母の日と制定され、それが日本に伝わりました。
そばにいつもいてくれるので、感謝の気持ちをなかなか伝えることができない存在、それが母親です。
日本における母の日が、アメリカ起源ということに大変驚きますが、年に一度のこの日は、母親の愛情に深く感謝しましょうね!
最後まで、お付き合いして頂きありがとうございました。