痰の出し方を簡単に!風邪の時にも使える喉を痛めない方法とは?
2017/01/10
痰が喉に溜まると、咳が出たり息がしにくい状態になったりして辛いですよね。
また、その状態が続くと日々の生活も疲れが残り、仕事などにも影響が現れたりして困った状態になりませんか。
免疫力が落ちた状態ですと、肺炎になりやすいとも言われますし、痰は早めに出した方が良いのではないかと思っています。
ですが、痰を出そうと思って大きな咳や咳払いを何回もしていると、喉を痛めますし、風邪で喉が痛い時などは治りが悪くなってしまいます。
そんな時に痰を上手く出す方法がないのかと思い、調べてみましたのでご紹介致します。
もし、お困りでしたら痰の簡単な出し方を試してみて下さい。
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痰と喉に水分補給を!
普段の痰はサラサラしていて、病気がない普通の人でも50~100mlぐらいは出ていると言われています。
喉に届くまでには、蒸発などにより10mlぐらいになり、知らない間に痰を飲み込んでいます。
ですが、異物と闘った後の痰は、粘度が高く喉の奥に溜まってしまい動きません。
そうなると痰を出そうと思っても、出す事が出来にくくなり非常に困りますよね。
一般的に、痰は異物を取り除いた後、気道にある繊毛で、喉の方へ排出されます。
まずは、この繊毛の動きを良くして痰を排出しやすい状態を作っておきます。
その為に、まず繊毛がある気道を潤して働きやすくします。
うがい

うがいをすると痰を湿らせて出しやすい状態にしてくれます。
また、痰の元となる異物を取り除き、喉を綺麗にしするので痰の粘度を抑える効果も!
喉の奥のまで届くように「おー」と言いながら、うがいをすると効果的です。
喉の機能をアップするためにも、ぬるま湯でうがいをする方法がおすすめです。
ところが痰が絡んでいると、うがいが出来にくい時もあります。
水または白湯を飲む

痰が絡み上を向くと咳が出て上手くうがいが出来ない時などは、少しずつ水や白湯を飲むと喉が潤い乾燥状態が和らぎます。
特に、温かい白湯を飲むと、喉の血流が良くなり、繊毛運動の働きが活発になります。
加湿器・吸入器を使う

痰が溜まって時間が経つと、水分が抜けて固まってしまい、更に出しにくくなります。
加湿器や吸入器で適度な湿度を与えてあげると、出しにくくなってしまった痰の滑りをよくする事が出来ます。
鼻うがいをする
鼻の奥に詰まった痰(鼻水)には、鼻うがいがおすすめです。
鼻の奥に粘っこい痰が(鼻水)ついて、排出できないと息がしにくく話しにくい状態になります。
鼻うがいで取り除いてあげると、とてもすっきりします。
ただし、つまり過ぎているところに鼻うがいをすると、中耳炎の原因になる場合があるので注意が必要です。
上記の方法で気道を湿らせたら、痰を出しやすいように喉(咽頭)の方へ痰を移動させます。
痰を移動させる
気管に水分を与える事によって、痰もゆるんできますので喉の手前に痰を集めます。
小さな咳払いを重ねて最後に大きく咳払いをする

大きな咳払いを何回も重ねると喉を痛めることがあり、咳の原因になります。
そこで、小さな咳払いを重ねて喉の奥に集める事によって、効率よく簡単に痰を出す事が出来ます。
小さな咳払いをするときは、口を閉じる事。
口を閉じることによって気管へ乾燥した空気が行きにくくなり、喉の潤いが保つことが出来ます。
最後は口を開けて大きな咳払いをして下さい。
喉元から鎖骨の下あたりを軽く叩く
鎖骨の下あたりは呼吸器に関するツボがあります。
軽く叩く事によって、優しく刺激を与え、気道の働きを良くする効果があります。
叩く時は、手のひらを窪ませると刺激が強くなりにくいので安心です。
上半身を曲げて痰を出す
上半身を45~60度ぐらいを目安に曲げて、軽く咳をする。
上半身を曲げる事により、重力で気管の繊毛運動を楽にさせ、簡単に痰を出す事が出来ます。
そこで、もっと頭を下げれば痰が出やすいのではとお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、常に頭を下げ過ぎて痰を出す事を繰り返していると、逆流性食道炎を引き起こすキッカケを作ってしまう可能性があります。
痰を出す頻度が高いと思われる方は、45度程度にしておいた方が無難です。
立ってだめなら座ってみる
もし、立っていた状態で痰を出してみても出にくい時は、座った状態で、前腿と胸の間に厚めのクッションなどを入れて、パートナーやお子さんなどに背中をさすったり、たたいてもらって下さい。
座って胸と足にクッションを挟むことによって、肺に軽い圧迫感を与えますので、痰が出しやすい状態になります。
また、背中をさすると血液の循環が良くなり、肺や気管支、気管の働きがよくなります。
そして、叩いた振動で痰がはがれやすくなると言う効果もあります。
背中をマッサージ器で振動させる

先ほどお伝えしたように、振動させることによって、痰を剥がれやすくします。
パートナーに頼む事が出来なくても、マッサージ器があれば自分だけでも振動を与える事ができますよね。
まず、背中の上部を振動させてみると、「ここ!」と言う部分があります。
そこに痰があると思われるので、その部分を重点的にマッサージ器を当てて見て下さい。
そして、振動により痰をはがしていきます。
座って上半身を倒し、クッションを挟んだままの方法が良いのですが、逆流性食道炎の方は避けておきます。
これらは自宅などで痰を出す簡単な方法としてご紹介しましたが、もし病院などで急に「痰を取って下さい。」と言われたらどうすればいいのかと悩みますよね。
そんな時は、このようにしたらいいのではないかと思いました。
病院で痰を出すにはどうする?

病院の検査でレントゲンなどに影がうつっていたりしたら、痰をとって調べる事があります。
ですが、痰なんて取った事がないと言う人も多いですよね。
頑張って痰を取ってみても、唾しか出てこなかったりすると気管支内視鏡検査などを行う場合もあります。
そうなると少し怖いので、なるべく痰を出したいですよね。
一般的に痰を出すには咳払いをしますが、このやり方で咳払いをすると出やすいです。
ハフィングをする

まず、ハフィングを行う前に水を飲んで気道の働きを良くし、深呼吸を数回行います。
ハフィングのやり方は、声を出さないで激しく肩で息をするように、「ハッ!ハッ!ハッ!」と息を吐いた後に、「んんん」と咳払いを数回します。
「ハッ!ハッ!ハッ!」と息を吐く事によって、肺の中の空気の流れが速くなり痰が剥がれます。
そして、剥がれて咽頭まで上がってきた痰を、咳払いをすることによって取る事が出来ます。
もし、1回で痰が出ない場合は繰り返し行いますが、やりすぎには注意してください。
これらを調べているときに、体位ドレナージとスクイージングと言う技術もあると言う事が分かりましたのでご紹介致します。
老人の方の痰の出し方

老人の方は、痰が詰まった状態が長く続くと肺炎などになる可能性が高まります。
ですが、痰を出す事が難しい場合には介助して貰いながら出す方法があります。
体位ドレナージ
体位ドレナージとスクイージングは、主に老人の方の痰の出し方の方法で、看護師や理学療法士などが行う技術です。
体位ドレナージは、肺などの奥の方にある痰を、重力を利用して咽頭まで持ってきて痰を排出しやすい場所に誘導させます。
主に痰がある場所を上にして数分~10分程度キープし、移動させていきます。
- 1.肺の上の方(上葉)に痰がある場合は、楽に座り、左右に頭をゆっくりと揺らします。
- 2.または、枕は無しで仰向けの状態のまま、ひざの後ろにクッション(枕)をおきます。
- 3.肺の背中の方や下の方(上葉背部、下葉)の痰を移動させます。
うつ伏せになり、楽な方に顔を向け、お腹のあたりにクッション(枕)をおきます。
- 4.どちらかの肺の側面に痰がある場合(上葉・下葉の側部)。
痰がある方を上にして横向けになり、クッション(枕)を抱えるようにして、上になっている体をゆらします。
- 5.肺の真ん中より下の部分(中葉・下葉)。
枕は無しで仰向けになり、足には50㎝程度の高さに合わせたクッション(枕)などをおきます。
- 6.肺の下の方の部分に痰がある場合(下葉)。
顔は楽な方に向けて、うつ伏せになり、その状態から膝をたててお尻を天井に向けます。
一般の方が行う事は難しいので、専門家にお願いしましょう。
スクイージング
胸や背中などの圧迫により、呼吸の速度を速め痰を排出しやすい所まで移動させる方法です。
呼吸に合わせて痰がある場所を両手で絞り出すように抑えます。
始めは弱く、徐々に力を込めていきます。
スクイージングは単体で行うよりも、ほとんどが体位ドレナージと合わせて行うと効果的です。
痰を取るグッズのアカペラとフラッター
一般的ではありませんが、器具を使う事で痰が出やすくなると言う方法もあります。
笛を吹くような感じで息を吹くと中のボールなどが振動することにより、
気道を広げ強い呼吸を出す事が出来ます。
使用する場合は医師に相談してくださいね。
さいごに
痰は、ダイレクトに空気が入ってくる気道や肺を守るために細菌などの異物を取り除く役目があります。
喉に痰がつまっていると、気道が傷つき、咳の原因やひどい時は肺炎になる可能性も。
早めに痰を出したいと思っても、粘着質な痰の場合は喉に張り付いていたりして困りますよね。
このような痰を出したいときは、喉に水分を与えてから、体を曲げてみたり、背中を叩いてもらったりして見て下さい。
喉まで痰が上がってきた時に、少し大きめの咳をして出すと喉の痛みを最小限にしておくことが出来ます^^
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